老人性難聴と認知症の関係|聴力低下が脳に与える影響

「最近、家族の声が聞き取りにくい」その変化、見逃していませんか?
「テレビの音量が大きい」と家族に指摘される。
複数人での会話についていけず、笑顔で相槌を打つだけ。
電話の声が聞き取りにくく、つい避けてしまう。
こうした「聞こえづらさ」は、単なる老化現象と思われがちです。
しかし実は、聴力の低下は認知症のリスクを大きく高める可能性があることが、近年の研究で明らかになってきました。
WHO(世界保健機関)や厚生労働省も、難聴と認知症の関係について注意を呼びかけています。
このページでは、老人性難聴と認知症の関係、そして早期対策の重要性について詳しく解説します。
老人性難聴(加齢性難聴)とは?
老人性難聴は、加齢に伴って誰にでも起こりうる聴力の低下です。

主な症状
□ 高い音(女性や子どもの声)が聞き取りにくい
□ 「サ行」「カ行」「タ行」の区別がつきにくい
□ 騒がしい場所での会話が苦手
□ テレビの音量を大きくする
□ 何度も聞き返してしまう
□ 電話での会話が聞き取りにくい
日本の現状
厚生労働省のデータによると、65歳以上の約半数が何らかの聴力低下を経験していると言われています。
75歳以上になると、その割合はさらに高まり、約7割の方が聞こえづらさを感じているとの調査結果もあります。

松江市や島根県でも、ご高齢のお客様から『最近、家族との会話が減った』『テレビの音で家族に迷惑をかけている』というお悩みをよく伺います
関連ページ:加齢性難聴とは?原因・症状・対策を詳しく解説
難聴が認知症リスクを高める理由
「聞こえにくい」ことが、なぜ認知症につながるのでしょうか?
そのメカニズムは、大きく3つあります。
1. 脳への刺激の減少


耳から入る音の情報は、脳にとって重要な刺激です。
会話や音楽、環境音など、さまざまな音を聞くことで脳は活性化されます。
しかし、聴力が低下すると:
- 音の情報が減る
- 脳への刺激が減る
- 脳の働きが衰える
- 認知機能の低下につながる
音を聞くことは、脳のトレーニングそのものなのです。
2. 社会的孤立
聞こえにくくなると、人との会話が億劫になります。
「何度も聞き返すのが申し訳ない」
「会話についていけない」
「笑うタイミングがわからない」
こうした状況が続くと:
- 人と会うのを避けるようになる
- 外出が減る
- 社会との接点が失われる
- 孤独感が増す
- うつ症状が現れることも
社会的孤立は、認知症の大きなリスク因子の一つです。



『人と話すのが面倒になった』というお客様のお話を聞くと、本当は話したいのに聞こえづらさが壁になっているケースが多いんです
3. 認知的負荷の増大
聞こえにくい状態で会話をすることは、脳にとって大きな負担です。
- 聞き取れない部分を推測する
- 文脈から内容を理解しようとする
- 表情や口の動きから判断する
このような「聞くための努力」に脳のエネルギーが使われてしまい、記憶や思考など他の認知機能に回すエネルギーが減ってしまうのです。
最新研究が示す衝撃のデータ
難聴は認知症リスク因子の第1位
2020年、国際的な医学雑誌「ランセット」に発表された報告書では、難聴が認知症の最大のリスク因子であることが示されました。
認知症の12のリスク因子のうち、難聴が占める割合は約8%で、他のどのリスク因子よりも高い数値です。
WHOの報告
WHO(世界保健機関)は、中年期の難聴を放置すると、認知症のリスクが最大5倍高まる可能性があると警告しています。
厚生労働省の見解
厚生労働省も、認知症予防のためには聴力の維持が重要であると指摘しており、定期的な聴力チェックと早期の対策を推奨しています。



『まだ大丈夫』と思っているうちに対策を始めることが、とても大切なんです
聴力と脳の深い関係
音を聞くことは脳のトレーニング
私たちが音を聞くとき、実は次のようなプロセスが起きています:
- 耳が音をキャッチする
- 脳が音を認識・分析する
- 意味を理解する
- 記憶と照合する
- 適切な反応を選ぶ
このように、音を聞くことは、脳の複数の領域を使う高度な活動なのです。
「使わない機能は衰える」
脳は「使わない機能は衰える」という特性があります。
聴力が低下すると:
- 音の情報が減る
- 脳の聴覚野への刺激が減る
- 聴覚野が萎縮する
- さらに聞き取りにくくなる
という負のスパイラルに陥ります。
聴覚と記憶の関係
聴覚は記憶とも深く関係しています。
会話を記憶するには:
- 相手の言葉を正確に聞き取る
- 内容を理解する
- 短期記憶に保持する
- 長期記憶に移行させる
聴力が低下すると、最初の「聞き取り」の段階でつまずき、記憶にも影響が出るのです。
早期対策が認知症予防のカギ
補聴器・集音器による介入効果
最近の研究では、補聴器や集音器を使用することで認知症のリスクが低下する可能性が示されています。
聴力を補うことで:
- 脳への音の刺激が増える
- 会話が楽になる
- 社会参加が増える
- 認知機能の維持につながる
重要なのは、「まだ大丈夫」と思っているうちに始めることです。



『もっと早く始めればよかった』とおっしゃるお客様が本当に多いんです。軽度のうちから対策を始めることが、将来の認知機能を守ることにつながります
家族ができるサポート
ご家族の方ができることもたくさんあります:


コミュニケーションの工夫
- はっきりと話す
- 正面から話しかける
- 一度に一つの話題にする
- 静かな環境で会話する
受診・相談を促す
- 「聞こえづらそう」と感じたら、優しく伝える
- 一緒に耳鼻咽喉科を受診する
- 補聴器や集音器の専門店に相談する
孤立させない
- 積極的に会話に参加してもらう
- 趣味や活動を一緒に楽しむ
- 地域の集まりに誘う
世界初の「耳脳トレーニング」という選択肢
当店で取り扱っている集音器「オリーブエアー」には、世界初の耳脳トレーニング機能が搭載されています。


聴力と認知機能を同時に鍛える
川島隆太教授(東北大学)と野内類教授(人間環境大学)が監修したこのトレーニングは:
- 聴力を鍛える
- 認知機能(注意力・記憶力)を鍛える
という、2つの目的を同時に達成できる画期的なシステムです。
実証実験で効果を確認
東北大学の実証実験では:
- 純音聴力が改善
- 認知機能(注意力)が向上
という結果が報告されています。
川島教授のコメント
「認知症予防の目的で使用するのは良いと思います。60代ぐらいの方々は適齢期です。40代〜50代の方も、将来の予防として始めることをおすすめします」



『脳トレ』として楽しく続けられるのも、耳脳トレーニングの魅力です。ゲーム感覚で聴力と脳を鍛えられます
詳しくはこちら:世界初!聴力と認知機能を鍛える耳脳トレーニング
日常生活でできる認知症予防
聴力対策以外にも、日常生活でできる認知症予防があります。
1. コミュニケーションを保つ
- 家族や友人と積極的に話す
- 地域の集まりに参加する
- 電話やオンラインでつながる
2. 脳を使う活動を続ける
- 読書や新聞を読む
- 音楽を聴く・演奏する
- 手芸や工作など手先を使う
- 日記をつける
3. 身体を動かす
- ウォーキングや散歩
- 軽い体操やストレッチ
- 家事や庭仕事
4. 生活習慣を整える
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠
- 禁煙・節酒
5. 定期的な聴力チェック
- 年に一度は聴力をチェック
- 気になったら早めに相談



当店では、聴力チェックも無料で行っております。『最近ちょっと聞こえづらいかも』と感じたら、お気軽にご相談ください
まとめ:「聞こえ」を守ることは、脳を守ること
老人性難聴と認知症は、深く関係しています。
聴力の低下を放置すると:
- 脳への刺激が減る
- 社会的孤立につながる
- 認知機能の低下リスクが高まる
しかし、早期に対策を始めることで、このリスクを減らすことができます。
補聴器や集音器で聴力を補い、日常のコミュニケーションを保つことが、認知症予防の第一歩です。
「まだ大丈夫」ではなく、「今から始める」。
その意識が、将来のあなたの脳を守ります。
さらに詳しく知りたい方へ
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オリーブエアーについて
その他の聞こえに関する情報
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メガネ時計宝飾 長谷川時計店では、オリーブエアーを実際に店頭でお試しいただけます。


ご来店でできること:
- 無料の聴力チェック
- オリーブエアーの試聴体験
- 耳脳トレーニングのデモ体験
- 使い方の詳しいご説明
- ご購入後のアフターサポート
「認知症予防のために何かしたい」
「家族の聞こえが心配」
「耳脳トレーニングに興味がある」
そんな方は、ぜひお気軽にご来店・ご相談ください。
参考情報
本ページの内容は、以下の信頼できる情報源に基づいています:
- 厚生労働省「認知症施策推進大綱」
- WHO(世界保健機関)「World report on hearing」
- Lancet Commission「認知症の予防、介入、ケア2020」
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
- 東北大学加齢医学研究所「耳脳トレーニングシステム」研究報告
店舗情報
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島根県松江市|山陰地方(島根県・鳥取県)のオリーブエアー正規販売店

