単焦点レンズの種類|球面・非球面・内面非球面・両面非球面レンズ

単焦点レンズとは、多くの人が最初にお世話になるであろう、最も一般的なレンズです。

1枚のレンズに、1つの度数が入っている単純なレンズ。

「遠くが見えにくい」「近くが見えにくい」、このような困りごとを、単純に解決してくれるシンプルなレンズです。

シンプルなレンズではありますが、レンズの厚みや設計など、近年は様々な選択肢が増えています。

レンズの厚み

最も分かりやすい要素の1つが、レンズの厚みです。
屈折率によって薄さが異なります。

近視の場合ですと、度数が強いほどレンズが厚くなり、使用するレンズ屈折率が大きくなるほどレンズは薄くなります。

レンズ屈折率によるレンズ厚みの比較

屈折率によるレンズの厚みの比較写真

 

これより先は、(明記ない限りは)基本的にプラスチックレンズを前提にご説明します。

屈折率

おおまかに下記のような屈折率のレンズがあります(一部省略しています)。

[1]1.50 → [2]薄型1.60 → [3]超薄型1.67 → [4]最薄1.74

度付きのレンズですと、[2]薄型~[4]最薄の3種類の中から選ぶことがほとんどです。

一番薄い最薄1.74のレンズが「一番良いレンズ」か?と言うと、そうでもなく、「アッベ数」や「割れ欠け」などの特性が劣る面もあります。

アッベ数

アッベ数が大きいほど、各光線の屈折率差が少なく、色にじみが少なくなります。

かんたんに言うと、「アッベ数の数字が大きい方が良い!」ということです!

メガネレンズのアッベ数(色収差)のイメージ図

 

 

 

例えば、HOYAのニュールックス。

屈折率によって下記のようにアッベ数が異なります。

1.60( 薄型) アッベ数40
1.67(超薄型) アッベ数31
1.74(最薄型) アッベ数31

3種類の中では厚い「薄型」が、最も「アッベ数が大きい」です。

アッベ数だけ見れば、薄型が良い!ということになります。

 

耐衝撃性(割れ欠け)

ガラスに比べると、プラスチックレンズは衝撃に強く、割れ欠けしにくい素材です。

中でも、薄型「屈折率1.60」、超薄型「屈折率1.67」が、もっとも、衝撃や割れ欠けに強い素材です(一般レンズ内での比較 ※一部特殊レンズを除く)。

最薄レンズ(屈折率1.74・1.76)は、プラスティックレンズの中でも、割れ欠けしやすいので、ツーポイントのような縁無しフレームや、テグスで留めるような溝掘りタイプのフレームは、注意が必要です。

中国製などの安価なレンズに多い「屈折率1.56」なども割れ欠けしやすい素材ですので注意が必要です。

レンズ設計

球面レンズ、外面非球面レンズ、内面非球面レンズ、両面非球面レンズがあります。

単焦点レンズ設計ごとの視界の違い

単焦点レンズの設計の説明。外面非球面レンズ、内面非球面レンズ、両面非球面レンズでの、歪や鮮明な視界の違い。

球面レンズ

文字通り、球体から一部切り取ったようなカーブのレンズ。

随分、昔からある設計で、周辺部に行くほど、歪みがあったり、鮮明に見える範囲が狭く、レンズも厚くなります。

レンズが厚くなると当然、重さも増します。

この傾向は、度数が強いほど顕著です。

一方で最も安価なレンズです。

度数が弱い場合や、見え方に問題がなければ、スポーツ用メガネなど、カーブがあるフォルムのフレームには向いているので、予算を抑えたい場合などは、安価にできるのでメリットもあります。

外面非球面設計

球面レンズの外側のカーブを浅くしたレンズ。楕円を部分的に切り取ったようなフォルムです。

球面レンズに比べ、周辺部の歪が少なく、薄く軽くなります。

最もポピュラーで使用されることが多いかと思います。

内面非球面設計

内面を非球面にした設計のレンズ。

非球面部が内面になったというフォルムの変化だけではありません。

光学的に細やかに設計されており、外面非球面レンズに比べ、周辺部の歪がより少なく、鮮明に見える範囲が広がりまる。

非常にクリアな視界を確保する設計がなされています。

カーブ指定が可能な物が多いので、スポーツ用メガネ等、カーブのあるフレーム等に向いています。球面レンズより見え方も良いので、予算が許せば、カーブレンズには、内面非球面レンズが良いでしょう。

仕上がりがスッキリし外観も美しくなります。

両面非球面設計

外面・内面ともに非球面の設計です。

内面非球面レンズと同等に歪みが少なく、鮮明に見える領域も広いです。

両面が非球面ですので、4種類の設計の中でレンズが最も薄くなります。

東海光学では、「薄さ重視」「見え方重視」の2つの設計から選ぶことができます。

さらに上位ハイスペックの、オーダーメイド両面非球面レンズも存在します。同一屈折率の中では、最高に薄く仕上がりますし、フェイスラインの歪みも最も低減されます。

レンズ設計による「フェイスラインの崩れ」の違い

フェイスラインの比較の写真

レンズ設計の違いによるフェイスラインの比較

 

強度数・乱視度数の方へ

強度数や、乱視がある方は、「内面非球面レンズ」や「両面非球面レンズ」がお薦めです。周辺部の歪みが少なくなりますので、見え方が格段に良くなります。

※感じ方には個人差が出ます

東海光学からは、乱視に特化した、乱視対策用レンズ「スマートトーリック(内面非球面レンズ)」も発売されていますので、乱視がある方には、そちらもお薦めです。
※こちらも感じ方には個人差があります

乱視対策用レンズ

きゅうめんれんずと、スマートトーリックによる歪の比較

乱視用対策レンズとして発売されたスマートトーリック・レンズ

 

コーティング

傷防止コート、ブルーライトカットコート、曇りにくいコート、超低反射コーティング、など、様々なコートがオプションで付けることが可能です。

その他説明

当店ではむやみに薄いレンズをすすめる事はありませんが、近視度数がそれなりにある方~近視が強い「強度近視」の方は、「レンズの厚み」が最も気になる、という方は非常に多いです。

お知りになりたいお客様には、「薄型」「超薄型」「最薄」の、3つの屈折率の厚さを出して、ご説明させていただいています。

また、検査後、度数が分かったあとに、メガネフレームを選んでもらうことがほとんどですので、お客様の度数やお顔を考慮したフレーム選びをアドバイスさせていただいています。

「顔&目」・「度数」・「メガネのサイズ」、この3要素のバランスで、仕上がりの完成度が大きく違ってきます。

度数が強ければ強いほど、フレーム選びは非常に重要です。

「なんとなくデザインが好き」だけで選んでしますと、出来上がりのメガネを見た時に落胆してしまうことも少なくありません。

最適なサイズ感のフレームを選んでもらえると、同じ屈折率のレンズを選んだ場合でも、仕上がりのレンズの厚みがかなり薄く仕上がり軽くなります。

同時に、フェイスラインの崩れや、眼が小さくなることも、少なくすることが可能です。

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