補聴器と集音器の違いと選び方|徹底比較ガイド

補聴器と集音器、どちらを選べばいい?
「最近、聞こえづらくなってきた…」
そう感じた時、多くの方が「補聴器」と「集音器」のどちらを選ぶべきか悩まれます。
このページでは、両者の違いを詳しく解説し、あなたに合った選び方をご案内します。
補聴器と集音器の基本的な違い
以下は一般的な分類です。詳細は表の後の補足説明をご覧ください。
一番の違いは「医療機器かどうか」
項目 | 補聴器 | 集音器 |
---|---|---|
分類 | 管理医療機器(厚生労働省の認可が必要) | 家電製品(オーディオ機器) |
法律 | 薬機法に基づく規制あり | 規制なし |
対象者 | 中等度以上の難聴者 | 軽度の聞こえにくさを感じる人 |
販売方法 | 専門店での対面販売が推奨される | 家電量販店、通販、インターネットなどで手軽に購入可能 |
補足説明
補聴器の販売について
薬機法では専門家による対面販売が推奨されていますが、近年はインターネットでも購入できるようになっています。ただし、本来は専門家による聴力検査と調整が必要な医療機器のため、購入後のサポートが受けられるかどうかを確認することをお勧めします。
対象者について
補聴器は軽度難聴から使用できますが、一般的には中等度以上の方が使用するケースが多いです。
集音器は製品によって対応範囲が異なり、安価な製品は軽度向けが多いですが、オリーブエアーのように軽度から中等度まで対応する高性能な製品もあります。
機能の違いを詳しく比較
補聴器の機能
個別の聴力検査に基づき、必要な音域を選択的に増幅
- 高音だけ、低音だけなど、聞こえにくい周波数だけを増幅できる
- 一人ひとりの聴力に合わせた細かい調整が可能
- 雑音低減、AIによる会話優先機能
- ノイズキャンセル、ハウリング防止などの高度な機能
専門店での定期的な調整・メンテナンス
- 購入後も何度も調整してもらえる
- 満足するまで3〜10回の調整が一般的
- 修理、アフターケアが充実
安全性・有効性が保証されている
- 厚生労働省の認可を受けた医療機器
- 長期装用に適した設計
- 耐用年数は5年程度
集音器の機能(一般的な製品)
周囲の音を一律に増幅(音量調整のみ)
- すべての音を大きくする
- 雑音も含めて大きくなるため、会話の聞き取りが難しい場合あり
- 細かい調整機能がない製品が多い
基本的にセルフケアのみ
- 購入後のサポートがない製品が多い
- 調整機能がないため、専門的なケアは不要
- 故障時は買い替えが一般的
価格の違い
補聴器の価格
片耳:10万円〜30万円以上
- 一般的な製品:片耳15万円程度
- 両耳で平均約30万円
- 高級品:片耳70万円、両耳で120万円を超えるものも
補助制度の利用が可能
- 身体障害者手帳をお持ちの方は補助金が出る場合あり
- 医療費控除の対象
- 非課税(身体障害者用物品)
集音器の価格
片耳:2,000円〜3万円程度
- 最安値:1,000円程度
- 高性能品:5万円程度
- 手軽だが性能にばらつきがある
課税対象
- 消費税がかかる
- 医療費控除の対象外
あなたはどちら向き?選び方チェックリスト
補聴器がおすすめの方
✓ 普通の会話が聞き取れない(中等度以上の難聴)
✓ 聴力検査で医師から補聴器を勧められた
✓ 日常生活に支障が出ている
✓ しっかりとした調整・サポートを受けたい
✓ 長期的に使用する予定
✓ 補助制度を利用できる(身体障害者手帳など)
集音器がおすすめの方
✓ 普通の会話は聞き取れるが、小さな声や離れた場所の音が聞こえにくい(軽度〜中等度)
✓ テレビの音が大きいと言われる
✓ 騒がしい場所での会話に困る
✓ 「補聴器はまだ早い」と感じている
✓ まずは手軽に試してみたい
✓ 必要な時だけ使いたい
✓ 見た目がスマートなものが良い
突発性難聴について
聞こえにくさを感じた時、まず考えるべきは「突発性難聴」の可能性です。
突発性難聴とは
ある日突然、片方の耳(まれに両耳)が聞こえなくなる病気です。
主な症状
- 突然の難聴(数時間〜数日で進行)
- 耳鳴り
- 耳がつまった感じ
- めまい(伴うこともある)
早期受診が非常に重要
突発性難聴は、発症後すぐに治療を始めることで回復する可能性があります。
治療のタイムリミット
- 発症後2週間以内の治療開始が理想
- 1ヶ月を過ぎると回復が難しくなる
治療方法
- ステロイド薬による治療
- 点滴、内服薬
- 入院が必要な場合もある
こんな症状があったらすぐに耳鼻科へ
- 突然、片耳が聞こえなくなった
- 耳鳴りが続いている
- 耳がつまった感じが取れない
- めまいがする
補聴器や集音器を考える前に、まず医療機関を受診してください。
日本で補聴器が普及しにくい3つの理由
日本では、難聴を自覚している軽度・中等度の方のうち、約88%が補聴器を使用していません。
日本の補聴器普及率は約15%で、欧米諸国の30〜40%と比べて非常に低い水準となっています。
なぜこれほど多くの方が、必要なのに使わないのでしょうか?
補聴器を使わない理由として、「わずらわしい」「効果がない」等の不満や、補聴器に対する心理的な抵抗感が挙げられています。
その背景には、大きく3つの理由があると考えられます。
理由1:見た目の問題
補聴器を使用することに対する抵抗感を持たれている方が多くいらっしゃいます。
難聴だと思われたくない
補聴器を着けることで、周囲の人に「難聴だ」と知られてしまうことへの抵抗感があります。
特に若い世代の方にとって、この心理的なハードルは高く、必要性を感じていても購入に踏み切れないケースが少なくありません。
従来の補聴器のイメージ
従来の補聴器は、ベージュや肌色といった色が主流でした。これが「高齢者がつけるもの」というイメージを強めている一因とも言えます。
最近ではカラフルでスタイリッシュな補聴器も増えていますが、まだまだ一般的なイメージは変わっていないのが現状です。
理由2:価格の高さ
補聴器1台(片耳)あたりの価格は、ほとんどが10万円〜30万円となっています。
両耳で平均約30万円
調査によると、補聴器の平均的な購入金額の相場は、片耳15万円程度です。両耳装用する場合、30万円程度の費用がかかることになります。
高級品では100万円を超えることも
最高グレードのものだと、1台の価格は40〜60万円ほどになります。両耳装着の場合には100万円を超えてくる場合もあります。
補聴器には消費税がかからない
数少ない良いニュースとして、補聴器本体は身体障害者用物品として非課税となっており、医療費控除の対象にもなります。
集音器やメガネには消費税がかかりますが、補聴器は国の配慮により非課税となっています。
理由3:調整の手間
補聴器は、買って終わりではありません。
何度も店に通う必要がある
補聴器は購入後もより良く聞こえるようになるために微調整を行っていきます。補聴器を使い始めてからきちんと聞こえるようになるまで、およそ3ヵ月かかると言われています。
一般的なプロセス:
- 購入時に販売店で聴力検査をして補聴器を調整
- 家に帰って日常生活で確認する
- まだ聞こえにくいと感じたら、また店に行って調整
- これを繰り返す
調整回数は3〜10回
満足するまでの調整回数は3〜10回という調査結果があります。
販売店が家や会社の近くにあればよいですが、店が開いている時間に行けるとは限りません。仕事を休んで通う必要がある場合も多く、これが大きな負担となっています。
本当の理由は「まだ若いから」?
補聴器を使わない主な理由として、「わずらわしい」「難聴の程度が低い」「まだ困らない」といったものが挙げられています。
「年齢が若いから、まだ困らない」という回答も多く見られます。
しかし、これは本当に困っていないのでしょうか?
もしかすると、聴力が衰えてきたのに、「まだ若いから」と自分に言い聞かせ、見て見ぬふり(聞こえているふり)をしている人もいるのではないでしょうか。
日本の難聴者の実態
日本には難聴を自覚している人が推定で約1,430万人おり、全人口の11.3%を占めます。
10人に1人以上が難聴を自覚しているということです。
しかし88%の人が補聴器を持っていない
軽度・中等度難聴者のうち、88%の人が補聴器を使用していません。
難聴の自覚があるにもかかわらず、使っていないのです。
聴力の低下は30代から始まっている
加齢による聴力の低下は30代から徐々に進行していると言われています。
しかも、音が聞き取りづらい状態を長く放置すると、脳が音を処理する機能が衰え、さらに聞き取りにくくなります。
早い時期から対策を始めることが重要なのです。
欧米との比較
他国の補聴器事情を見てみると、興味深い違いがあります。
欧米では30〜40%の人が使用
欧米では難聴自覚者のうち、約30〜40%の人が補聴器を使っています。
日本の約15%と比べると、2〜3倍の普及率です。
国の制度が整っている
この違いの背景には、退役軍人に補助金を出すなど、国の制度が整っていることがあります。
オーディオロジスト(国家資格)の存在
アメリカには、難聴の診断から補聴器の調整、リハビリまで行うAudiologist(オーディオロジスト)という国家資格があります。
聴覚の専門家が高いクオリティで補聴器をフィッティングしてくれるため、「補聴器は役に立つ」というポジティブなイメージが広がっているのです。
日本にも専門家はいる
もちろん日本にも補聴器のスペシャリストがいます。
言語聴覚士
国家資格である「言語聴覚士」は、ことばによるコミュニケーションに問題がある人を支える専門職です。
認定補聴器技能者
業界団体が認定する「認定補聴器技能者」も、長い講習期間や厳しい条件を乗り越えて資格を取得した専門家です。
日本の問題点
日本の問題点は、経験がなくても、資格がなくても、お店に言語聴覚士や認定補聴器技能者のような専門家がいなくても、補聴器の販売やフィッティングができるところにあります。
十分な知識や技術を持っていない人が販売できる
十分な知識や技術を持っていない人が補聴器をフィッティングすれば、当然、精度は低く、使う人の満足度も低くなります。
実際に、認定補聴器技能者のフィッティングを受けた難聴者の満足度は、非技能者のフィッティングを受けた難聴者よりはるかに高いという調査結果があります。
こうして日本では「補聴器は役に立たない」という誤解が広がり、ネガティブなイメージが定着してしまったのです。
オリーブエアーがこれらの課題を解決
当店で取り扱っている集音器「オリーブエアー」は、補聴器が普及しにくい3つの理由を解決します。
1. 「見た目の問題」を解決:スマートなデザイン
iPhoneのAirPodsのようなスタイリッシュなデザイン
- 年齢を問わず使いやすい
- 補聴器や集音器に見えない
- ファッションを邪魔しない
- 人目を気にせず着用できる
ZOZO創業者の前澤友作氏もコメント:
「若者がAirPodsを当たり前に使うように、おじいちゃんおばあちゃんにもOlive Unionの補聴器を使ってもらい、元気でハッピーになってもらいたい。」
2. 「価格の高さ」を解決:お手頃な価格
両耳で59,900円(税込)
- 補聴器の約5分の1の価格
- 片耳換算で29,950円
- 高性能なのに手が届く価格
3. 「調整の手間」を解決:自宅で簡単調整
スマホアプリで自分で調整可能
- 何度も店に通う必要がない
- 自宅で好きな時に調整できる
- 周波数ごとに9段階で細かく調整
- 設定を保存して使い分けられる
専用リモコンも利用可能
- スマホがなくても操作できる(別売)
- 2秒で接続、サクサク操作
さらに:世界初の耳脳トレーニング
補聴器にはない、オリーブエアーだけの機能
- 聴力と認知機能を同時に鍛える
- 川島隆太教授(東北大学)監修
- 認知症予防にも効果が期待できる
- 特許取得済みのトレーニングシステム
軽度〜中等度までならオリーブエアーで
オリーブエアーは、軽度から中等度までの聞こえにくさに対応しています。
こんな方にぴったり
- 普通の会話は聞き取れるが、小さな声や離れた場所の音が聞こえにくい
- テレビの音が大きいと言われる
- 騒がしい場所での会話に困る
- 「補聴器はまだ早い」と感じている
- 見た目がスマートなものが良い
- 自分で調整したい
- 認知症予防にも関心がある(40代〜)
ただし、重度の難聴の方は補聴器を
普通の会話が聞き取れない状態(重度難聴)の方は、オリーブエアーでは対応が難しい場合があります。
まずは耳鼻科を受診し、医師の診断を受けることをお勧めします。
選び方のまとめ
まずは医療機関へ
突然の聞こえにくさ、耳鳴り、耳のつまり → すぐに耳鼻科へ
重度難聴の方
普通の会話が聞き取れない → 補聴器(医療機関・専門店で相談)
軽度〜中等度の方
小さな声や騒がしい場所での会話が聞こえにくい → 集音器オリーブエアーを試してみる
まだ困っていないが予防したい方(40代〜)
耳脳トレーニング機能のあるオリーブエアーで予防対策
当店でお試しいただけます
メガネ時計宝飾 長谷川時計店では、オリーブエアーを実際に手に取って、お試しいただけます。
山陰(島根県・鳥取県)で唯一のオリーブエアー正規販売店として、丁寧なご説明とサポートを提供いたします。
(正規販売店の情報については、2025.10.13現在の状況です。最新情報はオリーブエアー公式サイトをご参照ください。)。
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メガネ時計宝飾 長谷川時計店
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