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サングラスレンズの選び方完全ガイド|カラー・濃度・機能の全選択肢を専門店が解説

サングラス|調光レンズ・偏光レンズ・ファッションカラーで作るオーダーメイド
目次

サングラスレンズ選びの重要性

サングラスのレンズを豊富なカラー・濃度・機能から選ぶ楽しさ

サングラスを作る際、フレーム選びと同じくらい重要なのがレンズ選びです。既製品のサングラスと異なり、メガネ店で作るサングラスは、レンズのカラー、濃度、機能を自由にカスタマイズできます。

島根県松江市のメガネ時計宝飾 長谷川時計店では、豊富なレンズ選択肢からお客様に最適なサングラスをご提案いたします。

度付き、度なしはもちろん、偏光機能や調光機能、眩しさ軽減機能など、使用目的に応じた最適なレンズを選択することで、あなたにぴったりのサングラスが完成します。一級眼鏡作製技能士が、機能性とファッション性を両立したサングラス作りをサポートします。

サングラスとは?

サングラスとは、強い日差しや紫外線から目を守り、眩しさを和らげるために使われる色付きの眼鏡です。もともとは屋外で目を保護するために用いられてきましたが、近年ではデザインやカラーのバリエーションが豊富になり、ファッションアイテムとして日常的に取り入れる方も増えています。

紫外線は目の疲れや炎症の原因となるだけでなく、白内障など将来的な目の病気のリスクにもつながるといわれています。そのため、サングラスは単なるおしゃれではなく、大切な目を守るための身近な道具でもあります。

さらに、レンズの色味や濃さによって見え方や快適さは大きく変わります。運転やアウトドアなど用途に合わせて選ぶことで、安全性と快適性を両立したサングラスを楽しむことができます。

主な目的

目の保護

強い太陽光線や紫外線から目を守り、目の炎症や眼の病気を予防します。

まぶしさの軽減

まぶしい光をカットし、視界をクリアにすることで、運転やスポーツ中の視認性を向上させます。

ファッションアイテム

目元を隠す効果や、さまざまなレンズの色・フレームデザインによって、コーディネートのアクセントとしてファッション性を高めます。

使用シーン

屋外活動

海辺や雪山、アウトドアスポーツなど、紫外線や日差しが強い場所での活動。

運転

日差しや路面の反射光によるまぶしさを抑え、安全な運転をサポートします。

日常生活

ファッションアイテムとして、おしゃれを楽しむために着用されます。

紫外線カットの確認

サングラスを選ぶ際、紫外線カット性能の確認は欠かせません。紫外線は目に見えない光ですが、長時間の暴露により結膜炎や角膜炎、白内障、網膜へのダメージなど、目の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

当店では、お客様の目を守るために、紫外線カット率99%以上の高性能レンズをおすすめしています。

紫外線カット率99%以上のサングラス レンズ

国内レンズと海外製レンズの違い

国内の主要レンズメーカー(HOYA、東海光学、イトーレンズなど)が提供するサングラスレンズは、ほぼ全てが紫外線カット率99%以上となっています。これらのレンズは、厳格な品質基準に基づいて製造されており、紫外線カット性能だけでなく、耐久性や視認性も優れています。

一方、海外製の安価なサングラスやレンズの中には、紫外線カット率が低い場合があります。これにより、見た目はサングラスでも、目の保護効果が不十分なリスクがあります。

安価な海外製サングラスは、紫外線カット率が低いレンズが使用されている

紫外線とは?

紫外線は目に見えない高エネルギーの光で、主にUV-A(315~400nm)、UV-B(280~315nm)、UV-C(100~280nm)に分類されます。

一般的なレンズメーカーでは、紫外線を380nmまでと定義しており、「紫外線カット率99%」とは380nmまでの波長域を99%カットしていることを意味すると考えられます。

さらに、380~420nmのHEV域(高エネルギー可視光)までカットする「HEV420カット」機能搭載レンズを選ぶことで、紫外線に加えて目の負担をより軽減できます。詳細は、後述の「HEVカット機能」セクションをご覧ください。

波長域の定義については、下のリンクで詳しく解説しています。

サングラスに使うレンズの選択肢

サングラスのレンズ選びは、使用目的やライフスタイルによって最適な選択が異なります。大きく分けると、以下のような分類が考えられます。

分類目的主な機能・レンズの種類こんな方におすすめ
1.ファッション性を楽しむカラーレンズ日常の眩しさを軽減し、スタイルアップファッションカラー(ブラウン、グリーン、ブルーなど)で染めたレンズ。オプションでミラーコーティング普段使いの眩しさ対策、トータルコーディネートを楽しみたい方。
2.機能特化型カラーレンズ「眩しさの軽減」と「色の見やすさ」を両立し、特定の環境下での視覚パフォーマンスを最大限に高める。ネオコントラスト(イトーレンズ、コダック)、ナイトアシスト475(イトーレンズ、ニデック)、キャリアカラー(HOYA)、ファンクションカラー(セイコーオプティカル)などネオコントラスト系: 特定の眩しい光だけをカットし、暗い場所でも視界のコントラストを向上させる「特許技術」。夜間や曇りの日の運転、ゴルフなどで効果を発揮。
キャリアカラー系: 長時間のデスクワークやスマートフォン操作など、現代のライフスタイルに合わせて設計された機能色。目の疲労軽減を目的とする。
3.視界の快適性を高める機能眩しさ(雑光)を極限までカットし、視認性を向上偏光レンズ(最も強力な眩しさ対策)、コントラスト強調カラーレンズ運転、釣り、ゴルフ、スキーなど、反射光が強い環境で「見え方」を重視する方。
4.【特殊】オールインワン1本で室内と屋外に対応する調光レンズ(紫外線量に応じて色が自動で濃くなる)室内外の出入りが多い方、メガネとサングラスをかけ替える手間をなくしたい方。
5.目の健康を守る|アイケア機能有害光線からの徹底的な保護UV400カット、HEV420カット機能付きクリアレンズ(無色)や薄いカラーレンズ長時間の屋外活動が多い方、眼疾患のリスクを減らしたい方、透明レンズで完璧な保護を求める方。

具体的にレンズ詳細をご紹介いたします。

ファッション性を楽しむカラーレンズ

ファッションカラーレンズ「アリアーテトレス」

アリアーテトレス サングラス用ファッションカラー

最も一般的で豊富なカラーバリエーションを持つファッションカラーレンズ。国内の主要レンズメーカーが加盟しているオプティカルカラー協会が定めた「メガネ業界統一レンズカラー」です。

メガネ業界共通のカラーシステムで、全国のメガネ店で広く採用されています。

カラーの選択

ブラウン系、グレー系、グリーン系、ブルー系など、豊富なカラーラインナップから選択できます。カラーによって見え方や印象が大きく変わります:

アリアーテトレス カラーサンプル ニュートラルカラーとアクセントカラー
写真は15%フルカラー

カラーの特徴

ブラウン系

コントラストが向上し、物の輪郭がはっきり見える。アウトドアや運転に最適

グレー系

自然な色再現性で、まぶしさを効果的に軽減。オールラウンドに使用可能

グリーン系

目に優しく、長時間の使用でも疲れにくい

ブルー系

クールでスタイリッシュな印象を与える。ファッション性が高い。

濃度の選択

レンズの濃度は10%から85%まで選択可能です。濃度によって視感透過率が変わり、使用できるシーンが異なります。

レンズ濃度と視感透過率の関係性

視感透過率は、下記計算により、おおまかに把握することができます。
(※厳密には下記の計算式では求めることはできません)

視感透過率≒100ー濃度

※イエローや、ピンクなどの、ビビットカラー・ネオンカラーと呼ばれるような色味は、上記計算で求めた値とは大きく異なります。

視感透過率による使用制限(JIS規格
視感透過率75%以上:
15%濃度のグレーのカラーレンズ

夜間・薄暮時の運転が可能。日常使いにも適した薄めの濃度

視感透過率8%未満:
90%濃度のグレーのカラーレンズ。視感透過率8%未満のイメージ

昼間でも運転や、路上を歩くことはできない。

視感透過率20~30%:
73%濃度のグレーのカラーレンズ 視感透過率20%~30%のイメージ

トンネル内や、わずかに光量が少ない場所でも、運転に支障のない程度の濃度と思われる。

トンネルも様々です。光量がかなり少なく薄暗い場所では、夜間運転時と同程度の視感透過率を確保した方が安心です。

照明のあるトンネルにおいても、20%~30%の視感透過率を確保できたからといっても、視力によっては運転に支障をきたす可能性もあります。個人差がありますのでご注意ください。

知り合いのメガネ屋のスタッフさんは、25%程度の濃度のカラー(視感透過率で75%前後)でもトンネル内の運転は見えにくいので、怖いという方もいます。

色の濃さと紫外線カット率は別

サングラスのレンズの色の濃さ(濃度)と紫外線カット率は直接関係ありません。薄い色のレンズでも高性能な紫外線カット機能を備えている場合があり、逆に濃い色のレンズが紫外線カットを十分に保証していない場合もあります。当店では、見た目の好みだけでなく、確かな保護性能を備えたレンズ選びをサポートします。紫外線カット率が気になる方は、一級眼鏡作製技能士が在籍する当店で、実際のサンプルレンズを試しながらご相談ください。

フルカラーかグラデーションか

ネイビーブルー濃度50%フルカラーとグラデーション(ハーフ)カラーの比較写真イメージ

レンズ全体に均一にカラーを入れるフルカラーと、上部が濃く下部に向かって薄くなるグラデーションカラーから選択できます。

フルカラー:

顔の印象を引き立てるスタイリッシュなスタイル。レンズ全体が同じ濃度で着色されているため、どの角度から見ても一貫した視界となります。全方向からの光を均一にカットし、屋外での長時間使用(スポーツやアウトドア)に最適です。

タートオプティカルアーネルJD-04にネイビーブルー50%フルカラーを入れた場合
タートオプティカルアーネルJD-04にネイビーブルー フルカラーのレンズを入れたイメージ
グラデーション:

レンズの上部から下部に向かって色が濃い部分から薄い部分へと徐々に変化するレンズ。
下部の薄い色は近くのもの(例:本やスマホ)を見るときにクリアな視界になり便利。屋内外の移動が多い方に最適です。
グラデーションの変化が美しく、濃いカラーでもソフトな印象を与えます。

タートオプティカルアーネルJD-04にネイビーブルー50%グラデーションカラーを入れた場合
タートオプティカルアーネルJD-04にネイビーブルー グラデーションカラーのレンズを入れたイメージ

アリアーテトレスを使った場合のメリット・デメリット

メリット

どのメガネ屋さんでも取り扱っている。もっとも安価なオプション価格となるお店が多い。
※有名大手チェーン店では取り扱っていない場合があります。

デメリット

どのメガネ屋でも扱えるので、差別化ができない。ファッション性優先なので、機能は二の次。

大手有名チェーン店では、取り扱っていない場合があります。アリアーテトレスと同じ色名でも、「アリアーテトレス」と呼ばない場合などもあるかもしれません。

デメリットとは書きましたが、単に、どこでも扱っているというだけですので、デメリットと捉える必要は無いと思います。

レンズメーカーのオリジナルカラー

各レンズメーカーが独自に開発したオリジナルカラーは、一般的なファッションカラーとは異なる独自の色調を持ち、個性を演出できます。

コダックレンズ「B2Bカラー」

コダックレンズ B2Bカラー・カラーバリエーション

コダックレンズが独自開発したオリジナルカラーシリーズ。業界共通のアリアーテトレスとは異なる、独特の色調が特徴です。他の人とは違うこだわりのカラーを求める方におすすめです。

イトーレンズ「ダブルハーフサングラスカラー」

イトーレンズ ダブルハーフ サングラスカラー・カラーバリエーション

イトーレンズが展開する特殊なグラデーションカラー。他メーカーでは扱っていない独自のカラーバリエーションで、ファッション性の高いサングラスを作製できます。

カラー見本による完全オーダーカラー

お手持ちのサングラスレンズや、有名ブランドのオリジナルカラーレンズを見本としてレンズメーカーに送り、そのカラーに限りなく近づけて再現することも可能です。完全にオリジナルのカラーを求める方に最適な選択肢です。

※カラー再現には限界があり、完全一致は保証できません。また、追加料金が発生する場合があります。

機能特化型カラーレンズ

単なるファッションだけでなく、特定の機能を持たせたカラーレンズです。眩しさ軽減やコントラスト向上など、使用目的に応じた機能を選択できます。

短波長カットカラー

東海光学 ファインカラー ピンク 短波長カットカラー
東海光学 ファインカラー(ピンク)|散乱しやすい短波長域の光をカットして鮮明な視界を確保します。

眩しさの原因となる短波長光(ブルーライト含む)を効果的にカットし、コントラストを向上させる機能を持つカラーレンズです。

製品例
  • HOYA「キャリアカラー」
  • 東海光学「ファインカラー・肌美人」
  • セイコーオプティカル「ファンクションカラー」
  • 伊藤光学「DLCカラー」
  • イトーレンズ「LCDカラー」「BCCカラー」

イエローライトカットカラー「ネオコントラスト」

イトーレンズ ネオコントラスト|イエローライトを効果的にカットする機能カラーレンズ

イエローライト(黄色い光)を効果的にカットすることで、眩しさを軽減し、コントラストを向上させる特許取得済みの特殊なカラーレンズです。

コダックレンズとイトーレンズから発売されており、白内障術後の方や、強い眩しさに悩む方にもおすすめです。

ネオコントラストは、視感透過率77%ある薄目の特殊カラーです。こちらにさらにブルーライトカット機能のあるカラー染色を施すことも可能です。

夜間用防眩レンズ「ナイトアシスト475」

イトーレンズ ナイトアシスト475|ブルーライトカット夜間運転用イエローカラー

夜間運転時のチラつく眩しさ、LEDヘッドライトの眩しさを軽減する、夜間運転・夜間利用に特化した防眩レンズです。驚異のブルーライトカット率 ” 95% ”で、475nm以下のブルーライトをほぼカットしながら、視感透過率75%以上(オリジナルイエロー:視感透過率86%)を確保する特殊カラーのレンズです。

イトーレンズとニデックから発売されており、夜間運転が多い方に最適です。

視界の快適性を高める機能

偏光レンズ

偏光レンズの仕組みと構造

偏光膜により雑光(乱反射光)を効果的にカットする特殊なレンズです。水面のギラつきや、車のフロントガラスからの反射、路面の照り返しを大幅に軽減するため、眩しさと同時にコントラストがアップし、視認性を大幅に向上させます。

偏光レンズの主な効果

  • 水面の乱反射をカットし、水中がクリアに見える(釣りに最適)
  • 車のフロントガラスの映り込みを軽減(運転時の視認性向上)
  • 路面や雪面の照り返しをカット(ウィンタースポーツ・雪道の運転に最適)
  • 芝生の反射を抑制(ゴルフに最適)
水面の乱反射を偏光レンズでカットして水中が見えやすくなった状況
川面が乱反射して水底が見えない状況
川面が乱反射してギラついて見えにくい
偏光レンズにより川面の乱反射がカットされ川底が見える。
偏光レンズによって乱反射がカットされ見えやすくなった状態

各レンズメーカーがオリジナルのカラーバリエーションを展開しており、用途に応じた最適なカラーを選択できます。

当店で取り扱いの主な偏光レンズは以下のブランドがあります。

偏光レンズの詳細は下記リンク先よりどうぞ。

【特殊】オールインワン

調光レンズ

イトーレンズ調光レンズ アート ブラウンの発色による濃度変化の様子
HOYA センシティ2調光レンズの発色変化(男性着用のメガネ)

紫外線や可視光線の強さに応じて、自動的にレンズの濃度が変化する高機能レンズです。屋内では透明またはごく薄い色、屋外では濃いカラーに変化します。

調光レンズのメリット

  • メガネとサングラスを掛け替える必要がない
  • 屋内外で自動的に最適な濃度に調整
  • 紫外線カット機能も標準搭載

調光レンズの種類

紫外線に反応して発色し、あっという間に濃度が濃くなる「紫外線調光レンズ」がもっとも知られていますが、その他のタイプもあります。

紫外線調光レンズ

紫外線に反応して発色。最も一般的なタイプ。車内ではフロントガラス(UVカット仕様)によって紫外線がほとんど当たらないので発色しません。

ドライブ時のまぶしさ対策が目的でサングラスを作る場合は、後述する可視光調光レンズか、その他のカラーレンズにする必要があります。

紫外線調光のタイプの製品をピックアップします。詳細は下記リンクから製品ページをご覧ください。

可視光調光レンズ

紫外線に反応して発色するのに加え、可視光線(明るさ)にも反応して発色する。UVカット仕様のフロントガラスの車内でも効果を発揮します。

車内でも発色はしますが、ざっくり30%前後の濃度までが限界で、最大濃度まで発色するには、紫外線が当たる必要があります。
車の運転であれば、濃くなり過ぎない方が、トンネル内に入った際も安心ですね。

可視光調光のタイプの製品をピックアップします。詳細は下記リンクから製品ページをご覧ください。

各レンズメーカーが独自のカラーバリエーションを開発しており、トランジションズ、フォトクロミック、サンテックなど、様々なブランドから選択できます。

目の健康を守る|アイケア機能

HEVカット機能

ブルーライトの中でも特に高エネルギーで有害とされるHEV(High Energy Visible Light)をカットする機能です。レンズ素材自体にHEVカット機能が組み込まれています。

東海光学HEV420カット ルティーナ 次世代UVカット
東海光学 ルティーナのHEVカット後の透過率

メリット

  • 高エネルギー波長をカットし、眼を保護
  • 長時間の使用でも目が疲れにくい
  • 紫外線カット機能も標準搭載

デメリット

  • レンズ素材にわずかにくすんだ色味があり、薄いカラーの場合、選んだカラーとわずかに異なる仕上がりになる場合がある
  • 濃度が低いほど、素材の色味の影響が強く出る

HEVとブルーライトってどう違うの?

後述するブルーライトカットとHEVカットは混同しやすく、また、正確な定義が無く、レンズメーカーや情報発信する団体によっても捉え方が違うので、エンドユーザーは混乱してしまうと思います。

当店で、HEVやブルーライト、紫外線など、どの波長領域を指すのか、どんな意味があるのか、調べてまとめましたので、興味ある方は、コチラもどうぞ。

HEVカット機能搭載のレンズいろいろ

HEVカット機能搭載レンズは、紫外線の隣の波長域をカットしています。紫外線の隣であることから、そのエネルギーは紫外線に次いで高いことは、なんとなく察しはつくでしょう。近年の研究からも、眼に有害であることが分かってきています。

レンズメーカーによっては、HEVカット機能搭載レンズを「コンプリートUV」「次世代UVカットレンズ」などと呼び、ここの波長域をカットすることは、今や当然のように捉えているほどです。

サングラスという言葉は、太陽光のまぶしさを防ぐメガネであるかもしれませんが、HEVカット機能があると、紫外線カットと合わせて、クリアレンズでも少し眩しさが和らいだように感じる方もいらっしゃいます。このクリアレンズも含めて、どのようなタイプが発売されているかまとめてみます。

HEVカット クリアレンズ製品例

HEVカット機能搭載のクリアレンズ。メーカーにより若干異なりますが、420nmまでの波長を大幅にカットしているため、紫外線カットとともに眼を守るアイケアレンズとして、お客様からも人気があります。

カラーを付けることに抵抗のある方、職場の関係上、カラーを付けるわけにはいかない方、このような方に、こいちらのクリアレンズ、HEVカット搭載のレンズを、色無しのサングラスとしてお勧めです。

各レンズメーカーから、発売されています。

  • 東海光学:「ルティーナ」
  • セイコーオプティカル:「フロンティア」
  • HOYA:「クリアカット」
  • 伊藤光学:「メニモ」
  • イトーレンズ:「ウェイブプラス」
  • エスエイビジョン・コダックレンズ:「コンプリートUV」

HEVカット機能レンズには、HEVカットレンズ専用のカラーが展開されている場合があります。下記参照

HEVカット専用カラー製品例

HEVカットレンズにカラー染色を施したもの。HEVカットレンズの素材専用に開発されたカラーを発売しているメーカーがあります。

セイコー・フロンティアパレット のカラーバリエーション
セイコー フロンティアパレット:フロンティア専用に開発された短波長カットカラーです
  • 東海光学:「フィールカラー」「セレクトカラー」
  • セイコーオプティカル:「フロンティアパレット」
  • HOYA:「レイガード435」

※HOYAのレイガード435は、若干、HEVカットのカテゴリーとズレているかもしれません

HEVカットレンズに、ファッションカラーを付けることで、眼の健康をとともに、ファッション性を楽しむことができます。下記参照。

HEVカット+ ファッションカラー

冒頭でご紹介した「アリアーテトレス」で染色することができます。HEVカット機能搭載レンズは、くすんだ色味がついていますので、アリアーテトレスで染色する際は注意が必要です。

ルティーナを発売している東海光学は「15%以下のカラーは素材職の影響で色調誤差が生じます。」と公式にアナウンスをしています。

そのほか、メーカーオリジナルのカラーや、ブルーライトカット機能カラーを付けることが可能です。

イトーレンズ ウェイブプラス(hev420カット)+ブルーライトカットカラーLCD イメージ
イトーレンズ|ウェイブプラス(hev420カット)+LCDカラー(ブルーライトカット)
  • 伊藤光学「メニモ」+「DLCカラー」
  • イトーレンズ「ウェイブプラス」+「LCDカラー」
  • コダックレンズ「コンプリートUV」+「楽色レンズ」

※HOYA、東海光学、セイコーオプティカルについては、HEVカット+短波長カットカラーを組み合わせることはできません

眼の健康に一層注目が集まる時代だから、調光レンズにも、HEVカット機能が搭載された製品が出始めてきました。下記参照。

HEVカット+ 調光レンズ

調光レンズに、HEVカット機能が搭載されている製品が発売されています。

エスエイビジョン ColorSensor(カラーセンサー)調光レンズ
エスエイビジョン|カラーセンサー HEV420カット機能+調光レンズ

※イトーレンズのネオコントラスト アートグレイは、HEVカット+調光レンズに、さらに、ネオコントラストの機能まで搭載されたハイスペックなサングラスです。

サングラスレンズに追加できるオプション機能

選択したレンズに、さらに機能やファッション性を高めるオプションを追加できます。使用目的や好みに応じて、最適な組み合わせをお選びいただけます。

A. 反射光の色を選択する

レンズ表面のコーティングにより、反射光の色が変わります。見た目の印象や機能性に影響します。

A-1. 標準コーティング(グリーン系反射)

眼鏡レンズのグリーンの反射光のイメージ写真
反射光がグリーン系のコーティング
メリット

追加料金なし。一般的な反射防止コートで、視認性が向上。

デメリット

グリーン系の反射光が気になる場合がある

国内レンズメーカーのほとんどの標準レンズは、このコーティングが施されています。

A-2. クリアマルチコート(ホワイト系反射)

眼鏡レンズのホワイト系の反射光のイメージ写真
反射光がホワイト系のコーティング
メリット

反射光がホワイト系で自然。カラーレンズの色味がそのまま美しく見える。

デメリット

わずかに追加料金が発生する場合がある。

クリアマルチコートという呼び名は、伊藤光学のコーティング名称です。他メーカーでは、別の呼び名となります。

A-3. 裏面マルチコート(表面ホワイト系反射)

裏面マルチコート|表面のみギラっとしたホワイト系の反射光になる
メリット

レンズ表面の反射を活かして発色を豊かにし、裏面の映り込みを抑制。

デメリット

わずかに追加料金が発生する場合がある。

内面マルチコートと呼ばれることもあります。表面の反射が多くなり、ギラッとした雰囲気になりサングラスっぽさが増します。

クリアマルチコートとはどう違うの?

クリアマルチコートは、反射防止コートの一種のため、グリーン系反射防止コートと同様、光を通しやすくします。一方、裏面マルチコートは、裏面は反射防止コートですが、表面は、反射防止コートがないため、光を通す量がわずかに減ります。

このため、対面する人からは、レンズを通して、サングラス着用者の眼が見えにくくなります。

このような特性から、レンズ表面については、通常コートに比べ、以下のような特徴があります。

  • 通常よりギラッとした雰囲気になる
  • カラー濃度が、濃くなったように感じる
  • 相手からレンズ着用者の眼が見えにくくなる。

注意点:レンズ度数(レンズ厚)や、カラー濃度により裏面の反射防止コートの反射色が見えることがあります。

■アイシーベルリンで作ったサングラスの事例

アリアーテトレスSMOKE85%フルカラーに裏面マルチコートの組み合わせで作成しました。

B. ファッション性を高めるミラーコート

ミラーコート

レンズ表面に鏡面加工を施し、ファッション性を大幅に向上させます。シルバー、ゴールド、ブルー、ピンク、レッドなど、豊富なカラーバリエーションから選択可能です。

ミラーコートの特徴

  • 目元を隠せるためプライバシー保護
  • スポーティーでスタイリッシュな印象
  • よりファッショナブルな印象
ミラーコートが付いた作製事例のご紹介

ここで紹介する事例は、HOYAのセンシティシャイン(可視光調光+ミラーコート)です。調光レンズにミラーコートが付いた製品として発売されています。

エメラルドグリーンの調光レンズに、ブルーライトミラーの組み合わせです。

C. ブルーライトカットコーティング

コーティングによりブルーライトをカットする機能です。HEVカットとは異なり、やや長めの波長帯域をカットします。

メリット

  • ブルーライトカット機能により、眩しさをさらに軽減
  • PC作業やスマートフォン使用時の目の疲れを軽減

デメリット

  • 反射の映り込みによるゴースト(ちらつき)が発生する場合がある
  • レンズの度数や個人の感じ方により、体感のチラつき具合は異なる

D. レンズ保護・機能向上オプション

これらのオプションは、サングラスに限らず通常のメガネレンズにも適用できる一般的な機能です。

D-1. 傷防止コート

レンズ表面の傷つきにくさを大幅に向上させるコーティングです。アウトドアやスポーツでの使用が多いサングラスでは特に重要な機能です。

D-2. 超撥水コート

水滴や汚れを強力にはじき、レンズを清潔に保ちます。海やプールでの使用、雨天時の運転などで威力を発揮します。

D-3. ヒートガードコート

熱に強いコーティングで、レンズの耐熱性を向上させます。炎天下での長時間使用や、車内での保管時の熱によるダメージを軽減し、レンズの寿命を延ばします。

釣りや夏のアウトドアなど、過酷な環境での使用が多い方に特におすすめです。

レンズが耐熱性があっても、フレームがアセテート素材のようなプラスチックフレームの場合は、フレームの変形が起こり得ますので注意が必要です!

度無しサングラス

説明してきたレンズは、すべて度無しのサングラスにも対応しています。度数を「0.00」で指定して注文を行えば、またく同じスペックで、度無しレンズが入荷し、サングラスを作製することが可能です。

度無しに特化したお得な製品

製品によっては、度無しに限り「メーカー在庫」をしているものがあり、このような製品は、度無しの特別価格(リーズナブルな価格)で小売店に納入されるものがあります。

度無しの場合、同じ納入価格だとしても、各小売店は、度付きの場合に比べリスクが少ないため、販売価格をお安く設定しているお店がほとんどだと思いますが、度無しの特別価格で納入されるものは、さらにお安く販売が可能ですので、そのような製品は、他の製品に比べコストパフォーマンスが非常に良いと言えるでしょう。

度無しのサングラスレンズ専業メーカー

度無しのサングラスレンズのみ生産・販売を行っているメーカーが存在します。当店がお取引きさせていただいている、乾レンズが、それにあたり、数少ない度無しサングラスレンズ専業メーカーです。

有名ブランドのサングラス用レンズをOEMで生産していて、レンズ種類・カラーバリエーションが非常に豊富です。

舞企画も度無しに特化したサングラスレンズを製造販売しています。

乾レンズ

乾レンズ サングラス専用カラー「re:Color」 59色

メガネ時計宝飾 長谷川時計店では、乾レンズの度無しサングラス専用カラーレンズの一部在庫および、カラーサンプル59色をご用意しています。

気分レンズのカラーを変えてみたい。使っていないフレームがあるので、度無しのカラーレンズを入れてサングラスにしたい、そのようなご要望ありましたら、ぜひ、メガネ時計宝飾 長谷川時計店までお越しください。

まとめ|あなたに最適なサングラスを

オーダーメイドサングラスは、レンズのカラー、濃度、機能、コーティングなど、非常に多くの選択肢があります。この豊富な選択肢こそが、既製品にはない最大の魅力です。

運転用、釣り用、ゴルフ用、日常使い用など、使用目的によって最適な組み合わせは大きく異なります。また、度付きにするか度なしにするか、遠近両用レンズを選ぶかなど、視力補正の面でも様々な選択が可能です。

当店では、お客様の使用目的、ライフスタイル、ご予算に合わせて、最適なサングラスレンズをご提案いたします。サンプルレンズでの見え方体験も可能ですので、実際の効果を確認してからお選びいただけます。

オーダーメイドサングラスに関するご相談は、1級眼鏡作成技能士在籍の島根県松江市のメガネ時計宝飾 長谷川時計店まで、お気軽にお問い合わせください。国家資格を持つ専門スタッフが、あなたに最適なサングラス作りをサポートいたします。

サングラス|調光レンズ・偏光レンズ・ファッションカラーで作るオーダーメイド

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