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松江市のメガネ専門店が手掛けるtsuburaとメニモのアイケアメガネ ~K様の乱視補正事例~
2025/07/07
K様のメガネが完成!
島根県松江市のメガネ専門店、1級眼鏡作製技能士 店長 長谷川です。今回は、ご近所(松江市殿町)で創作和食の「千鳥亭(ちどりてい)」を家族で営むK様のメガネ作製事例をご紹介します。千鳥亭は島根の地酒が揃う、くつろぎの名店。私も家族でよく訪れるお気に入りですが、最近は外食自体がご無沙汰で少し寂しい限りです。そんなK様が、20年ぶりに新しいメガネを作りに来店されました!
視力検査で乱視を丁寧に補正
K様はこれまで運転時のみメガネを使用されていましたが、最近は遠くも近くも見づらいとのお悩み。さっそく、1級眼鏡作製技能士の私が詳細な視力検査を実施しました。
結果、左右ともに軽い近視ですが、右眼に強度の乱視に近い、中等度の乱視があることが判明。裸眼では両眼の視力が0.7だったのが、乱視を適切に補正し最適な度数を入れることで、両眼で1.2のクリアな視界を実現! 強度の乱視に近い、中等度の乱視を補正したことで、遠くはもちろん、近くの視界も自然に改善。K様と相談の上、今回は遠用度数のみの処方で進めることにしました。シンプルながら、乱視補正の効果を最大限に引き出した設計です。
tsuburaの個性的なフレーム
K様が選んだフレームは、tsubura(モデル:T-11 カラー:Kin-Aka)。鯖江産のこのフレームは、個性的で魅力的なデザインが特徴です。
レンズシェイプは、鼻側がラウンドに近く、耳側がスクエアやウェリントンを思わせる、唯一無二とは言わずとも他にはない独特の形状。顔に馴染みつつ、さりげない個性を放ちます。
モダン部も細部までこだわった可愛らしいデザインで、K様の雰囲気にぴったり!
tsubura(ツブラ)の製造元は、元々鼻パッドのパーツメーカーとしてスタートした企業。現在は鯖江の高い技術力を活かし、設計から仕上げまで一貫生産を行う数少ないメーカーです。一般的なメガネフレームは分業制が主流ですが、一貫生産だからこそ可能な精密な設計とコストパフォーマンスがtsuburaの魅力。K様の個性を引き立てる一本となりました。
伊藤光学のメニモレンズを採用
レンズ選びでは、ブルーライトやHEV420カットのアイケアについてじっくりお話し。K様のライフスタイルや視環境を考慮し、伊藤光学のメニモ160AS(DLCカラー・オレンジ10%フルカラー)に決定しました。
メニモとは?
メニモは、紫外線を99%カットし、HEV420(高エネルギー可視光線、380nm~420nm)を平均約88%カットする高機能レンズ。カット率は以下の通りです:
- 400nm:99%カット
- 420nm:31%カット
HEV420は、眼に有害な光として知られ、酸化ストレスを抑えることで目の健康を守ります。
HEV420とは?
HEV420は、高エネルギー可視光線(HEV)のうち、400~420nmの波長領域。ブルーライト(380~500nm)の一部で、特に加齢黄斑変性やシミ・そばかすの原因とされる有害な光です。長期間の暴露は、ルテイン(目の色素)の劣化や酸化ストレスを引き起こし、眼疾患リスクを高めます。メニモは、このHEV420を効果的にカットし、目の負担を軽減します。
メニモの特徴
メニモは、透明度と染色性を優先し、HEV420カット率とのバランスを最重要視したレンズです。一般的なメガネレンズより高いカット性能を持ちつつ、他メーカーの高カット率レンズ(380nm~420nmで90%以上カットする場合が多い)のように黄ばみや青みが強く出ることを抑えています。
高いHEV420カット率を追求すると、レンズがくすんだ色になり、染色時の色調にも影響が出ます。メニモは、透明感を可能な限り維持し、鮮やかなカラーを実現する染色性を高めた設計。自然な視界とアイケアを両立し、日常使いに最適です。(※通常レンズ比で多少の色味は感じます)
DLCカラーのこだわり
K様が選んだDLCカラー(オレンジ10%)は、伊藤光学の機能性カラー。単なるファッションカラーではなく、短波長の眩しい光を軽減し、コントラストを高める効果があります。
HEV420カット素材は、レンズ生地自体に微妙な色味があるため、染色時にサンプルと異なる仕上がりになる可能性があります。特に薄いカラー(10~15%)では、生地の色味が影響しやすいです。この点について、伊藤光学に問い合わせを行い、メニモの高い透明度により影響は限定的と判断しました。
さらに、DLCカラーの染色では、濃度を細かく指定可能。「薄くならないように」「色厳重に」「濃くならないように」などの指示で、仕上がりを調整できます。K様の希望で当初20%濃度も検討しましたが、10%で鮮やかなオレンジを目指し、「薄くならないように」と指定。手作業による染色の微妙なバラつきを抑え、理想の色味に仕上げました。
レンズ加工と完成品
到着したメニモレンズを、専用の加工機で丁寧に削ります。
削り上がったレンズはこちら。鮮やかなオレンジが際立ちます!
tsubura(つぶら)フレームにセットして完成! 程よい濃度のオレンジが、フレームの個性的なデザインと絶妙にマッチ!
クリアマルチコートで美しさと機能性を
K様とじっくり話しているうちに、反射光の説明が漏れてしまいました。そこで、いつもお世話になっているK様への感謝を込めて、クリアマルチコートをサービスで追加!
一般的なコートは緑の反射光になりますが、クリアマルチコートは無彩色の白い反射光を採用。DLCカラーのオレンジを鮮やかに引き立て、見た目も美しく仕上がります。さらに、耐熱性、傷防止、帯電防止機能を備え、日常の快適さを向上させます。
エセンシアコートが標準搭載
メニモは、エセンシアコート(傷防止・帯電防止)が標準仕様。ホコリや汚れが付きにくく、お手入れも簡単です。今回はクリアマルチコートを採用したため、さらに上位の保護性能を備えたレンズに仕上がりました。
K様の着用写真
完成したメガネを受け取りに来られたK様。さっそく撮影会がスタート! K様はご自身のInstagram用に、着用写真をパシャリ。私も便乗して一緒に撮影させていただきました!
K様の雰囲気に、バッチリ似合う仕上がり! tsuburaの個性的なデザインとメニモの鮮やかなオレンジが、K様の魅力を引き立てます。
今回のレンズのまとめ
- 強度の乱視に近い、中等度の乱視を補正し、視力0.7から1.2に向上。遠近両方の視界を改善。
- メニモ160ASレンズ採用(紫外線99%カット、HEV380~420nm平均88%カット)。
- DLCカラー(オレンジ10%)で短波長カットとコントラスト向上を実現。
- 生地色影響を考慮し、伊藤光学に確認。「薄くならないように」指定で鮮やか発色。
- クリアマルチコートをサービス追加。白い反射光で美しく、耐熱・傷防止・帯電防止を強化。
- エセンシアコート標準搭載で、ホコリや傷に強い仕様。
HEV420カットレンズでアイケアを
近年、HEV420カットや短波長カットカラーのアイケアレンズが注目されています。パソコンやスマホの使用時間が増えたことも影響するのか分かりませんが、今、目の負担を軽減するレンズが求められており、HEV420カット機能が搭載されたレンズがまるで新基準のUVカットのような存在になっています。
メガネ時計宝飾 長谷川時計店では、HEV420カットレンズ、調光レンズ、短波長カットカラーサンプルを豊富に用意。クリアな視界と目の健康を両立するメガネ選びを、1級眼鏡作製技能士が丁寧にサポートします。ぜひ松江市の当店でご相談ください!